注文住宅で起きがちなトラブル事例とは?防止策を事前に知ろう!
注文住宅は建売住宅とは違い、さまざまなトラブルが発生しやすいです。たとえば工事中の騒音、完成後の施工・設備のミス、イメージと違うなど、思っている以上にトラブルがあります。そこで、「トラブルなく家を建てたい!」と考えている方に向けて、注文住宅で発生したトラブル事例と防止策、巻き込まれてしまった場合の対応例をご紹介します。
注文住宅で起きがちなトラブル事例
理由はさまざまですが、注文住宅を建てる際にトラブルも発生することがあります。では、どのようなトラブルがあるのでしょうか?注文住宅で起こりがちなトラブル事例についてご紹介します。
工期の遅延
工期がスケジュール通りに進まず、トラブルになることもあります。賃貸に住んでいる場合、退去日に間に合わなければ実家やホテルに泊まる必要があるでしょう。
しかし宿泊費が高額になるため、家族でホテルに何日も連泊するわけにはいきません。天候や天災による工期の延長は仕方ありませんが、そのような予期せぬトラブルもなく工事が遅れているのであれば、担当者に進捗状況を問い合わせてみるとよいでしょう。
図面と仕上がりが違う
注文住宅は土地を決定した後、家の外観や間取りなどの図面を作成します。間取りは平面、外観・内観イメージはイラストで描かれることも多いです。この時に納得していても、完成時に家を見た時に、図面と違う仕上がりになっていることがまれにあるようです。
イメージがうまく伝わっていない
どんなに細かくイメージを伝えたつもりでも、仕上がりがイメージと違うことでトラブルになることもあります。外壁の色のサンプルを見て決めた場合でも、打ち合わせブースの照明の色と自然光では色の濃淡やイメージがかなり変わります。また、素人が図面を見ただけではわからないため「イメージは伝えたし後はプロに任せればいい」と考えてしまいがちです。
施工ミス・設備の不具合
ドアや床の傷、壁紙のはがれ・ズレ、汚れなどは施工ミスです。このようなものがあれば引渡し前に写真を撮り、担当者に伝えて直しを依頼しましょう。また、水道・電気・換気・ガスなどの設備に不具合がある可能性もあります。窓や玄関の取り付け不良などもあり、トラブルになりやすいポイントです。
近隣住宅との騒音トラブル
「工事車両が道を塞いでいて通れない」「工事の音がうるさい」など、着工後のトラブルは絶えません。車両が道を塞いでいるのであれば、移動すればよいかもしれません。
しかし、基礎部分にコンクリートを流し込んでいる途中など、すぐに作業を切り上げて移動できない場合もあります。このトラブルには施工業者が対応しますが、近隣住民の中には「この家が建つときすごく不便になった」と直接家主に不満をいってくる可能性もあるでしょう。
注文住宅のトラブル防止策
着工時にさまざまなトラブルが発生しやすい注文住宅ですが、できればトラブルを回避して家を建てたいと考えているはずです。では、トラブル防止策としてはどのようなものがあるのでしょうか?
担当者と細かく打ち合わせをする
仕上がりのイメージ違いのトラブルを防止するには、依頼先である住宅メーカーや工務店の担当者と細かく打ち合わせをしましょう。
着工前に近隣の住宅へあいさつにいく
建築工事に着工する前に、近隣の住宅へあいさつに行きましょう。着工前の近隣の住宅へのあいさつは、住宅メーカーの担当者が粗品を持参して行う場合もあります。住宅メーカーや工務店があいさつに行ってくれるか不明な場合は、事前に確認しておきましょう。
引渡し前にチェックする
施工ミスや設備の不具合などのトラブルを回避するためには、引渡し前に隅々までチェックしておくことをおすすめします。万が一不備があれば、写真を撮って担当者に伝えましょう。なお引き渡し後に壁や床の汚れなどが見つかった場合、生活の中で付けてしまった傷・汚れだと判断されてしまう可能性もあるため、必ず引渡し前にチェックしましょう。
仮に注文住宅のトラブルに巻き込まれてしまったら?
どんなに策を立てても、トラブルに巻き込まれてしまうことがあります。では、そのような場合はどうしたらよいのでしょうか?注文住宅のトラブルに巻き込まれた際の対応例をご紹介します。
住宅瑕疵担保責任保険の内容を確認する
「住宅瑕疵担保責任保険」とは、住宅に欠損があった場合、その修理にかかる費用を補填してもらえる保険です。住宅メーカーや工務店など、新築住宅の建築を請け負っている事業者は、加入が義務付けられている保険です。完成後に見つかった雨漏りや基本構造部分の問題は、保険の内容に当てはまっていれば、たとえ事業者が倒産していても補償が受け取れます。
国民生活センターなどに相談する
「188」に電話すると、お近くの消費生活相談窓口につながります。トラブルの解決に悩んでいるときには、このような第三者機関や専門家に相談してみましょう。
売却や賃貸としての活用を検討する
どうしても解決に至らない場合は、新築物件として売却するか、賃貸としての活用を検討してみましょう。売却する場合はいくつかの不動産会社の査定に出し、おおよその値段を把握してから決定します。賃貸物件にして入居者が入れば、安定した収入も期待できます。すぐに新しい家を建てたいと考えている場合は、売却してまとまったお金を作り出すほうがよいかもしれません。
注文住宅におけるトラブル事例と防止策、巻き込まれてしまった場合の対応例をご紹介しました。雨漏りや基本構造部分の問題は保険を使って修理できますが、近隣住宅と大きなトラブルが発生した場合、修復はなかなか難しいかもしれません。そうならないためにも、事前にどのような対策がされているのかをきちんと確認しておきましょう。